2008/12/29 (月)
2008/12/29 (月)
なぜ今コミュニティか
晴れ 気温10度くらい 湿度40%くらい
おはようございます。今日は雲で富士山が撮れませんでした。
でも毎日富士山にエネルギーをもらった一年に感謝します。
さて
なぜこれからコミュニティがキーワードなのか。
それは、日本人のアイデンティティの基本となっている源風景が
あるからだと思います。
隣近所と集落を作り、稲作を営んできました。となりの田んぼの収穫
が悪いと、みなで米を分け与えました。
その自治の範囲が、村となり、町となっていきました。
コミュニティの始まりです。
コミュニティには必ず、重鎮の杜があり、皆の精神的な拠り所
となりました。
神社の周りには、無病息災を祈る形で、お祭りが発生して
いきました。
そして、すべてのベースに、”家族”がありました。
そうなんです。日本人の源風景は地域コミュニティに参加
してきたアイデンティティが存在しているのです。
時は変わって昭和の時代、人々は、企業という塊で働くように
なりました。でもそこには、終身雇用、家族的なつき合い
という安定があり、きちんとコミュニティ的な要素がちりばめ
られていました。飲みにケーションなどはその典型だと
思います。精神の中心が会社にあったと言えるでしょう。
でもそれは、地域コミュニティで生き抜いた、力強い主婦の
力があってこそ、なりたったんでしょう。
その証拠に、日本の一番ベースであった、家族というコミュニティ
はもろくも崩れさりました。
多くが核家族となり、そして父親の威厳は衰退していきました。
お父さんが会社というコミュニティに依存した結果、家族が精神
の拠り所ではなくなってしまったのです。
ときはかわって現代。人々はコミュニティに回帰していきます。
それは、単なる地域コミュニティへの参加というものではなく
仕事、働くという塊にさえ、コミュニティの概念が必要になると
予測されます。理由はわかりません。
ただ、日本人は日本人だ、ということです。
働く上でのコミュニティは、行動実践コミュニティになります。
行動実践コミュニティは、通常プロジェクトと呼ばれ、人は
役割を全うすることでプロジェクトのゴールを勝ち取ります。
行動実践コミュニティが生まれる必要な要素となるコミュニティのが、
学習コミュニティです。
お互いに学び合いそして成長し合うという自律・協調な個と組織
です。すべての構成員が、学習目的のテーマにそって切磋琢磨
している状態です。そして仲間の成功に対して思いっきり支援
している姿がそこにあります。その支援は押しつけでも援助でも
助けるでも自虐でもない、”そばにいて一緒に考えましょう”とい
うものです。
そして現代強烈に今までと違うことがあります。
それがインターネットです。
インターネットの本質は技術でも、ブラウザでも情報でもありません。
インターネットは哲学です。
よって日本人には日本人らしいインターネットの使い方が
あるんです。もちろん外国人を排除するものではありませんが、
日本人らしい価値観で、インターネットを活用する必要が
ある時代になりました。
そうです。学習コミュニティを支援するインターネットが必要です。
人々の生きる力になりえるものが。
それが”人間らしいIT”というものだと思います。
どうでしょうか。
私たちは古来より大切にしてきたアイデンティティを継続しつつ
あたらしいコミュニティの在り方を作り上げることができるで
しょうか。
2009年がその元年になることを祈りつつ、今年最後の日記
とします。
ではみなさん。良いお年を!