2008/08/19 (火)

2008/08/19 (火)

「仕事の質を高めること」は教えることなのか

晴れ 気温25度 湿度55% AM7:00 M7782

おはようございます。今日の富士山は雲に覆われ見えません。
昨晩の大雨の雲が残っているようですね。

さて今日は一日名古屋です。とある企業とメーカーや工場との
”コラボレーション研修”の企画・実施のための視察となります。
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さて突然ですが、
「仕事の質を究極まで高める意欲」は、どこから湧き上がるんでしょう。?

・後工程に迷惑がかかるから、いい仕事をしないとならない。
・CS思考、お客様志向の視点に立てば、どんな仕事も客につながる
 だから、当たり前のことだ。
・品質が命の仕事なのだから、質を高めるのは当然だ。

と教科書的なことを誰もが言うかもしれません。
私は最近は、ちょっと違うのではないか、と考え始めています。

仕事をする本人が、自分の力で、パワーの源である”根っこ”に
触れさせる力があるかどうか。
のような気がしてなりません。

要はもっと、直感的で動物的な感覚のような気がするんです。

ちょっと話しは飛びますが、
とても有効な、子供の教育方法の1つに”沢遊び”があるそうです。
たとえば、奥が見えない穴に手を突っ込んで、”ザリガニ”を
とる遊びです。

ほっておくと、
・穴に手をガーっと突っ込む子
・恐る恐る手を出し入れする子
・怖がって何もしない子
に分かれるのです。

指をハサミに挟まれる恐れだけがある子は、手を突っ込みません。友達がやっている姿を眺めているだけです。

うまい子は、手をチョンチョンと出し入れしながらうまくザリガニ
をおびき寄せ、見えたらとっさにつかみ上げます。

勇気のある子は、手をちょっと挟まれるくらいの痛手はガマンしてガーっと手を突っ込み、ザリガニをわしづかみにします。

勝ち取るべき成果は、川の王様、”ザリガニ”を手に入れること。
取った子は、鼻高々に、自慢ですね。
その成功の興奮を一度体験したら、もうその子は、川遊びの虜です。
「リスクをとってチャレンジするといいことがある」という動物的な感覚を
身につけた瞬間です。


みなさんは
”仕事の質の話”と”ザリガニの話”、何が関係あるの?
と思っているでしょう。

仕事の質を高めることが当たり前の人はこの仕事をやり遂げた後に、
得られる成果の予測という”動物的な感覚”身に付いている人のような気がするんです。

1つの仕事の質を高めることは、ただ丁寧に仕事をするんではありません。
その先の先の先の成果やリスクを予測して、取り組むものです。
先は、完全に絵に描くように見えてるものはありません。
よって極めて、動物的、直感的に『感じること』なのです。


最近、そう考えるようになった私は
”仕事の質は究極に高めなければならないこと”
は教えるような代物ではないのではないか。と考えるように
なりました。


「子供の頃の遊びの体験」、「生徒、学生時代の難局を乗り越え
た経験」がすべての”動物的な感覚の基礎”になっているのではないかと思います。
その”動物的な感覚”は、その人が生きてきた社会からの要求に
当人がどう答えようとしているかに関係してくると思います。
(自分だけよければいいという感覚がある限り成長はないからです)
そしてその基礎がしっかりしている人が
「どうやったらいいか、わからないくらい難易度の高い仕事を
 丸投げされ、無我夢中でやり遂げた経験」
をすることによって、
”動物的な感覚”が”仕事のプロ意識”に変わり、それを人は
能力向上と呼ぶのではないかと思っています。


動物的な基礎感覚がない人に、ものごとの哲学を叩き込むのは
とても、難しい作業です。どうやっても、近視眼的な視点
にしか立てないからです。
逆に動物的な感覚が研ぎ澄まされた人は、環境に左右されず
ギュンギュン伸びていきます。


どうでしょうか。みなさんは、それでも、
 ”仕事の質は高めなきゃいけないんですよ”って
人材育成を続けていくのでしょうか。それは、大変な作業です。
でも、最初から”天地がひっくり返るほど、大変な作業を行なっているんだ”という認識でやっていれば、長丁場のチャレンジでも
負担にならないでしょうね。(財務体力勝負ですが。。)


では、じゃー。どうやってやりましょうか。
また考えていきましょう。


さあ浜松につきました。上げますね。
今日も元気に「いってらっしゃーい」