2008/07/29 (火)

2008/07/29 (火)

オーナー企業のすごさ

晴れ 気温29度 湿度65% AM7:40 M7883
20080729.JPG
おはようございます。今日も良く晴れていますね。富士山はかすかに見えるんですが
写真ではどうですかね。


さて今日の午前はとあるパートナーのところへいきミーティングになります。
午後は、新しいWebサイトの企画を行ないます。


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さて昨日はコラボ研修企画ということで、名古屋の従業員100人の金型企業の
社長面談と工場見学に行ってきました。

そこで、30年続けているオーナー企業の凄みを感じました。


たとえば、30年間使われ続けている工作機。
すでにメーカーがない機械であっても、ネジ一個から自分たちで作り、
メンテナンスを行ないます。
社長は事も無げに言います。
「自分たちはものづくり屋なんだ。だから自分の道具は自分で作る」
「金型は10年でやっとわかるようになる。10年経つと、言うこと
 が変わってくる。『あーこいつ分かってきたな』と感じる。
 そこからが本当の勝負なんだ。」
「プラスチックは文献どおりやれば誰でもできる。だからやらない。」
「ケイレツに入らないほうがいい。大企業にとっても、小さな会社を
 泳がしたほうが、いろんなアイデアをもらえて長い目では得だろう。」
「人を動かすのは、長い目で見た目標。」
「海外でのメンテナンスは直るまで日本に帰さない。なぜかって?
 だって何度もいったら、金がかかるだろうし、ユーザーが怒るだろう」


工場見学では、1000分の1ミリを教えている先輩と新入社員の姿を
見ました。肌触りでしかわからない微妙な感じをどう教えているんでしょう。


設計所見学では、正しく金型が動かすために、単身ブラジルや中国、カナダ
に行き、メンテナンスを行なっている若者が、黙々と設計をしている姿を
見ました。
ちょっと聞いてみました
(私) 「海外の人とうまく仕事できてる?」
(若者)「まだまだです。微妙なニュアンスを伝えられなくて。。」
(私) 「また行きたい?」
(若者)「はい!(元気な声で)」
(社長)「じゃー。今度中国行ってこいや。。」


ここに小さな会社の生き残る術のすべてがありました。

・社長のニッチOnly1へのコダワリ
・肩を抱きながら教えるOJT現場の先輩
・チャレンジ精神旺盛で熱心な若者

この3つですよ。

最後に社長のヒトコトです。

「日本人はどんな頭のいい奴も1人じゃ、たいしたことない。
 海外にはもっとすごい奴がおる。でも、3人集まったとき
 日本人は、とんでもないパワーを発揮する。チームだ。
 ”三人寄れば文殊の知恵”ってやつだよ。」

外貨を稼いでいるのは、”日本のものづくり”
”ものづくり”のおかげで、他の産業はご飯を食べれているといっても
過言ではありません。
その”ものづくり”の競争力の源泉は、


 ”地道に続けること”


だったんですね。決して派手さはありません。
でも日本の強さはここにあるんです。

どうでしょうか。


では上げますね。
今日も元気に「いってらっしゃーい」

p.s.社長が時折、「このままじゃ日本まずいと思うよ」と言ったことが
気になりました。
私は”チーム力”の復活。が鍵と思いました。
でもそれは、プロフェッショナル同士のチームでなければなりません。
1つも得意分野がない人が集まっても何も生まれないと思うからです。